TDK株式会社は、同社のEPCOS部門から金属化ポリプロピレン(MFP)フィルムコンデンサの新シリーズを発表しました。新しいフィルムコンデンサは、内部直列接続を備えたMFP技術を採用しているため、高いパルス強度と電流容量を特徴とし、400 VDCから2500 VDCまでの高電圧に特に適しています。
新しいMFPフィルムコンデンサの代表的な用途としては、スイッチング電源や共振回路、高電圧・高電流が発生するアプリケーション、平滑化 (信号の変動を均一にする) が必要なアプリケーション、高周波AC負荷、電気回路の電流量を制限する電子安定器などがあります。
新しいコンデンサは、タングステン電極間の電気アークによって光を生成する高輝度放電 (HID) ランプにも適しています。TDK/EPCOSの新しいコンデンサは、B32682からB32686までのシリーズで、0.47 nFから1.5 μFまでの静電容量範囲を提供します。
これらのMFPフィルム コンデンサの許容動作温度範囲は -55 °C ~ +110 °Cです。新しいコンポーネントは、15 mmから37.5 mmまでのリード間隔で利用できます。
新しいフィルム コンデンサは誘電体構造も特徴としています。つまり、ポリプロピレンの円筒形巻線は静電場を効率的にサポートしながら、熱の形で放散するエネルギーを最小限に抑えます。ポリプロピレンは片面が金属化されています。安全性を高めるために、金属箔が内部で直列に接続されています。
コンデンサは優れた自己修復特性を備えており、特定有害物質使用制限 (RoHS) 指令に準拠しています。
注意: これらのコンデンサは、アクロスザラインアプリケーションには適していません。TDK/EPCOSは、アクロスザライン アプリケーション向けに、拡張された電圧範囲を誇るX1回路用と、耐湿性を備えたX2回路用に設計された新しいコンデンサ シリーズを提供しています。
TDKは、電子・磁気製品の主要材料であるフェライトを商品化するために1935年に設立された大手エレクトロニクス企業です。TDKの現在のポートフォリオには、TDKおよびEPCOSの製品ブランドで販売されている電子部品、モジュール、システムが含まれています。同社はまた、電源、磁気応用製品、エネルギーデバイス、フラッシュメモリ応用デバイスも製造しています。
ドイツのミュンヘンに拠点を置くTDKのEPCOS部門は、コンデンサ、セラミック部品、EMCフィルタ、インダクタ、非線形抵抗器、RFモジュール、表面弾性波部品、サージアレスタ、フェライトを提供しています。